【セCS】DeNA1―0勝利の陰の功労者は「嶺井」と伊勢孝夫氏

2017年10月21日 12時00分

2連勝の立役者はリードが光る嶺井だ

 セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第3戦が20日、マツダスタジアムで行われ、シーズン3位のDeNAがリーグ覇者の広島に1―0で勝利。連勝で対戦成績を五分に戻した。DeNAは先発・井納翔一(31)の投打にわたる活躍で、一気に流れを引き寄せた感があるが、このまま第4戦も制して日本シリーズへ王手をかけるのか、それとも…。

【伊勢孝夫 新IDアナライザー】DeNAが1点を守り切ったが、陰の功労者は捕手の嶺井だ。戸柱、高城と3人の捕手のうち、私は嶺井が一番しっかりしていると思う。試合のポイントをよく把握し、させてはいけないケースをよくわかっている。この日は7投手のリードを無駄なくやった。

 5回、広島は一死一塁でジョンソンに代打・天谷を打席に送った。この時、井納はカウント1―0からフォーク、2―1からフォークを投げている。普通はボールになってもいいカウントで投げさせ、ボール先行カウントであのフォークは投げづらい。嶺井はボールになるのを覚悟し、打者が必ず振ってくると思っているのだろう。

 逆にエルドレッドにはインサイドの真っすぐばかりというふうに「勇気ある配球」ができている。打者の裏をかくというか、セオリーではない攻め方をする。戸柱がミーティング通りの配球をするとすれば、嶺井はそれプラス自分の勘というものがある。投手へのジェスチャーもよくできている。

 ラミレス監督の采配も冴えていた。6回一死一、二塁のピンチから4番・バティスタに三上、5番・松山に砂田、6番・エルドレッドに須田と小刻みな継投を見せた。特に三上は防御率5点台だったが、サイドスローを有利とみて思い切って4番に当てた。決断力が冴えていた。選手も動きが生き生きとしていた。

 一方の広島は菊池、丸、松山の状態が上がらず、打線の組み替えも機能しなかった。不利な状況ならともかく、数字的には有利だったわけだからベンチがバタバタしてはダメ。ミスも多く、バント失敗などきっちりやることができていない。2勝2敗だが、流れはDeNA。

 広島は選手の調子が落ちているから切り替えようがなく、窮地に追い込まれた。(本紙評論家)