【パCSファイナルS】CSを完全にコントロールする楽天・嶋の配球

2017年10月20日 14時00分

ソフトバンクに連勝し、ハイタッチをかわす嶋(中)ら楽天ナイン

 パ・リーグのクライマックスシリーズ第2戦(ヤフオク)は、シーズン3位の楽天が王者・ソフトバンクを2―1で下し、開幕から2連勝。対戦成績で2勝1敗(アドバンテージ含む)と優位に立った。鷹に2連勝の立役者は攻守に活躍した嶋基宏捕手(32)。一方、敗れたソフトバンクには“やばい”ムードが漂ってきた。

 敵地で行われているファイナルSが、完全に楽天・嶋の独壇場となってきた。

 初戦の塩見に続き、第2戦先発の辛島も5回1/3を散発4安打1失点。1―1の6回一死二塁の場面でマウンドに上がった2番手・宋家豪は、内川、松田をいずれも150キロ超えのストレート勝負で三振斬り。攻撃よりも守りがカギを握る短期決戦で、冴え渡っていたのはまたも女房役・嶋の好リードだった。

 本紙評論家・大友進氏は「このCSは完全に嶋がコントロールしている。とにかく内角の使い方が大胆で抜群にうまい。初戦は外角変化球8割で待っている打者にズバッと内角ストレートを要求して迷わせ、この日はその幻影を有効利用。ストレートをカウント球にして決め球は抜いた外角変化球中心だった」とその短期決戦用配球を絶賛。先発の辛島は「今日は変化球がうまく抜けていたし緩急をうまく使えた」と感謝し、勝利投手となった宋も「しっかりゼロで抑えることができた。嶋さんのミットめがけて集中しました」と嶋への全幅の信頼を口にした。

 7回にはCS初安打となる決勝二塁打まで放ち攻守に存在感を示した嶋は「(捕手は)抑えれば褒められるし、打たれれば批判される。紙一重です。たまたまいい方に出ただけ。まだまだ先は分からない。2つ取っただけですし、気を引き締めていきたい」と勝ってカブトの緒を締めた。

 梨田監督はそんな頼れる分身に「打者の裏をかくように逆、逆を行くようにいいリードをしてくれた。リードで相当苦労もしているし疲れもある。でも頑張ってくれている」と最敬礼。公式戦15・5ゲーム差からの超下克上に向け、嶋が今ファイナルSの主役を演じている。