【パCSファイナルS】前田幸長氏「東浜気がかり…消えた“押し込む力”」

2017年10月19日 14時00分

6回二死、無念の表情で降板する東浜(手前)

 パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第1戦が18日、ヤフオクドームで行われ、ファーストステージを勝ち上がってきた3位の楽天が、リーグ覇者のソフトバンクに3―2で勝利。対戦成績を1勝1敗(アドバンテージ含む)のタイとした。

前田幸長 直球勝負】これも短期決戦ならではの「見えない重圧」だったのかもしれない。エースの東浜がまさかの3本塁打を被弾した。振り返ってみると、いずれも投げ損じだった。茂木にはインサイドを狙った直球が真ん中に入る失投。アマダーには高めに浮いたスライダー、ウィーラーにも真ん中に甘く入ったスライダーだった。

 今季の東浜は最多勝のタイトルに輝き、チームのエース格に成長した。ブレークの大きな材料となったのは「押し込む力」を身につけたこと。工藤監督が作り上げたトレーニングメニューを地道に実践し「重いストレート」を武器に球速も150キロ台を計測するようになった。相手打者のバットをへし折って凡打に仕留めたり、あるいはファウルでカウントを稼げるようになったのは、その顕著な好例と言えよう。

 ところが、この日は投げ損じの球をいとも簡単にスタンドイン。そこに本来の「押し込む力」が感じられなかったのは、やや気がかりではある。

 リーグ優勝決定後に腰痛で戦線を離脱して以来の復帰登板で、しかもポストシーズンでの初陣先発は初めての大役。順調にきていたレギュラーシーズンとは勝手が違う大舞台で少々歯車が狂ってしまったことも考えられる。

 今だから明かすが、工藤監督はシーズン最終戦の時点で私に「CSの初戦先発は東浜でいくことになるだろう」と話していた。1年間頑張って結果を残したエースとならば心中できる――。そう指揮官は早々に覚悟を固めていたのだ。「次」の登板があることを信じ、東浜にはリベンジしてほしい。