【パCS】楽天が怒りのパワーで大逆転

2017年10月17日 16時30分

第1関門を突破して喜ぶ松井裕(中)ら楽天ナイン

 パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第3戦が16日、メットライフドームで行われ、シーズン3位の楽天が2位の西武に5―2で勝利。ソフトバンクが待つファイナルステージ進出を決めた。崖っ縁からの2連勝の裏では何があったのか。戦前、楽天ナインを奮起させた西武による“挑発行為”があったという。

 たまりにたまったウップンがもっとも大事な一戦で結実した。9回二死から守護神・松井裕樹投手(21)が外崎を一ゴロに仕留めると楽天ベンチに歓喜の輪が広がった。第3戦を5―2で制し、楽天がCSファイナルステージ進出を決めた。

 これまでパCS第1Sで初戦を落としたチームの敗退率は100%だった。さらに西武との今季の対戦成績は8勝15敗1分けと楽天に圧倒的に不利だったがチーム一丸となってすべてをはね返した。

 その原動力は相手への怒りパワーだった。1つ目は西武が最後までこだわった真っ赤な「炎獅子ユニホーム」。シーズン中は楽天が気を使い西武ホームの試合でもわざわざ上下白のホームユニホームを持参し、相手の企画に付き合った。その結果が今シーズン、赤ユニの西武には8戦全敗とV逸の原因となった。

 西武はゲンを担ぎ、CSでも着用を希望。楽天にホームユニホームの着用を求めてきたが「そこまで付き合う必要はない」(球団関係者)とはねのけ、楽天側も上が赤、下が白のビジターユニホームを着用。両チームの色がかぶる珍事となったが、楽天は一歩も引かなかった。

 2つ目は今季からチームの一員となった岸への古巣・西武ファンによる執拗なヤジとブーイングだ。第2戦(15日)前、先発の岸が一塁側ブルペンで投球練習を始めると西武ファンから心ないヤジが飛ばされ続けた。ブルペン担当の森山良二投手コーチは「自分も選手時代は西武だったけどあまりにもひどい」と怒りを隠さなかった。

「もちろん一部のファンということは分かっているけど…。岸が気にしていないのがせめてもの救い」と同コーチ。投手陣のリーダー的存在の岸に対する冷たい仕打ちに、楽天ナインの怒りは頂点に達したという。

「だったら勝って黙らせる」(楽天ナイン)とブルペン陣も一致団結。この日も6投手による継投で西武を振り切った。シーズン中、西武にやられ続けた楽天がすべてをチャラにする大きな白星を挙げた。