名伯楽の去就は――。イースタン・リーグ3連覇を果たした巨人が7日、ウエスタン・リーグを制した広島とのファーム日本選手権に2―5で逆転負けを喫した。

 一軍と同様に“親子”でカープに屈した。岡本のソロなどで2点をリードしたが、7回に悪夢が待っていた。同点に追いつかれ、なおも一死一、二塁の場面から3番手で登板したFA戦士の森福が、高卒ルーキー坂倉に初球を叩かれ、痛恨の3ランを被弾。内田二軍監督は「残念。チームの力が足りなかった。細かいミスがウチの方が多かった」と悔しさをあらわにした。

 バッテリーの隙も突かれて3盗塁を許し、広島に初のファーム日本一を献上する結果となった。

広島の二軍監督も務めた同監督がG戦士に浸透させる「1つ、2つ先の塁を目指す」「第1ストライクを打つ」などの“カープ野球”をまざまざと見せつけられた格好で、育成面を含めた広島との差がより鮮明となった。

 同監督は「急には変わらない」と今後も走塁を含めた意識改革を徹底していく方針だが、来季については現段階で未定。鹿取GMはこの日「そのへんはこれから」と明言せず、ファーム首脳陣の配置に関してはフェニックス・リーグが終了する30日以降とした。ただ、チーム内からは「後半戦から内田さんが二軍監督になり、その方針も徐々に根付きつつある。もし指揮官が代われば、半年でチーム方針も変わり、また一から作り直し…ということもあり得る。その分、選手の育成が遅れるわけだから、このままの方がいいのでは?」と“続投推し”の声が聞かれるが、どうなるか。