背中の強い張りで二軍調整中の阪神・西岡剛内野手(33)が7日、甲子園球場の室内練習場でケガ明け後、初めてシート打撃を行った。左打席に3打席入り、鋭いスイングで安打性の打球を連発。練習後は「何もないです」と言葉少なだったが、DeNAとのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(14日開幕、甲子園)での復帰を目指し、9日から宮崎で開催されるフェニックス・リーグで実戦復帰する予定だ。

 本番に間に合うかは微妙な状況だが“短期決戦男”とあってチーム内からは待望論が噴出している。「勝負どころで萎縮してしまう若手が多いなか、大舞台で力を発揮できるし、勝負強い。何をやってくるか分からない嫌らしさもあるので、相手にも怖さを与えることができる。3年前、2位から巨人を倒して日本シリーズに行ったときもかなり当たっていたからね」(チーム関係者)

 阪神が2位から広島、巨人を無敗で撃破し、日本シリーズに進んだ2014年のCSでは27打数10安打、打率3割7分と大当たりでチームをけん引した実績が西岡にはある。また、ロッテ時代の10年には3位からの日本一を達成。猛虎内では唯一の“下克上経験者”とあって滑り込みでの戦列復帰を熱望されているというわけだ。

「西岡は代打や守備固めなど何でもできるし、何よりベンチで盛り上げ役もできる。勢いが大事な短期決戦では重要な役割だから」(別の球団関係者)。左アキレス腱断裂から1年ぶりに復帰した際には「シーズンを最後までしっかり戦って本当に『復活したぞ!』と言えるように頑張りたい」と口にしていた西岡はポストシーズンで“大仕事”を果たすことができるか。