ストーブリーグに向けて中日の水面下の動きが活発だ。FAで日本ハム・大野奨太捕手(30)の獲得を狙い、今季限りで日本ハムを退団する武田久投手(38)、広島を退団した梵英心内野手(36)の獲得調査にも乗り出す構えを見せている。
今季は武山、松井雅、木下拓らの併用を余儀なくされ、5年連続Bクラスからの脱却のため、正捕手の固定が急務。中日関係者は「大野は岐阜出身だし(同じく岐阜出身で)西武からFA移籍してきたベンちゃん(2015年に引退した和田一浩氏)のように地元の中日で大暴れしてほしい。捕手はウチのウイークポイント。今年のWBC代表でもあった大野が1年間マスクをかぶればチームは変わる」と話した。
09、11、12年に最多セーブのタイトルを獲得した武田に関しては「リリーフで実績十分だし、いろんなことを経験している。そういうベテラン投手はいくらでもほしい」(同)と言う。06年に新人王、10年には盗塁王に輝いた梵についても「正直、二遊間は厳しいかもしれないけど三塁ならまだまだできる。しぶとい打撃は健在だから右の代打でもいいのでは」と期待する。武田と梵は森監督と同じ駒大OB。「ウチにはほかにも大島、野本といった駒大出身者がいるからね。監督は中日を駒大閥で固めて結束を高めようとしているのでは」(別の関係者)との声も出ている。
巻き返しを目指す中日は、ほかにも補強プランを用意しており、例年以上に積極的。血の入れ替えも含め、嵐のオフになりそうだ。