村田ヘッドの去就めぐり巨人風雲急

2017年09月26日 16時30分

ベンチで戦況を見つめる由伸監督(右)と村田ヘッド(左)

 巨人が25日のヤクルト戦(神宮)に6―5で逆転勝ち。打線の奮起で0―5の劣勢をはね返し、CS進出に望みをつないだ。5点差以上の逆転勝利は2年ぶり。それでも3位のDeNAが阪神に勝ったため、残り5試合で1・5差と厳しい状況は変わらず。球団はすでに高橋由伸監督(42)の来季続投方針を固めているが、Bクラスで終戦となればコーチ人事への影響は避けられない。中でも村田真一ヘッドコーチ(53)の去就を巡っては、今年も一波乱ありそうな雲行きだ。

 首の皮一枚で希望はつながった。試合は先発・吉川光の乱調で3回に5点を先制される苦しい展開。それでも5回に3点を返すと、6回にはマギーの適時打で1点差とした。続く7回には亀井の球団通算9999号となる6号ソロで同点とし、最後は8回一死三塁から再びマギーが右前適時打を放って勝ち越しに成功した。

 甲子園で3位DeNAが阪神を下したため、敗れていれば絶望的な2・5差に広がっていたところ。接戦をものにした指揮官は「粘り強く、なんとかギリギリでひっくり返してくれた」と打線を評価したが、険しい表情で「負けてしまうと離されるだけだから、なんとか勝たないといけない」と残り5戦全勝を誓った。

 これまで巨人はCS出場を逃したことはない。3年連続V逸も球団ワーストタイだ。仮にこのまま4位で終われば、嵐は避けられないだろう。中でも注目されるのが、参謀格である村田真ヘッドコーチの去就だ。

 村田真ヘッドは原前監督時代からのベンチメンバーで、前指揮官の退任時に一度は辞意を申し出ている。ただ、若い新監督を支えるベテラン参謀が必要と考えた球団側から何度も強く慰留され、新政権に加わった。2年連続のV逸に終わった昨オフには球団内から責任論が浮上したが、由伸監督の信頼は厚く、異例の残留となった。

 苦しい戦いが続く今季も、指揮官の村田真ヘッドへの絶大な信頼は変わらない。それでも3年連続で優勝を逃し、さらに11年ぶりのBクラスとなれば今度こそ一大事だ。フロント内からは「ヘッドに責任が及ぶのは避けられない」との声が聞こえる。責任感の強い人物だけに「今回ばかりは、たとえ慰留しても応じないのではないか」と見る向きもある。

 では、仮に村田真ヘッドが退任になった場合、後任は誰になるのか。球団内は割れている。現場周辺では「そろそろ監督と年齢の近い人物を据えるべきではないか」との声が多く、候補としては井端内野守備走塁コーチ、二岡打撃コーチらの名前が挙がっている。

 一方、親会社の読売内部では川相三軍監督の昇格案のほか、外部からの招聘を検討する動きもあるという。ただし、組閣に関して球団主導が過ぎると、いらぬ衝突に発展する場合もある。OBからは「ヘッド人事は監督の意見を聞き、慎重に進めるべきだ」との忠告も飛んでいるが…。

 試合前の神宮で、本紙記者の顔を見つけると「もう、秋やなあ…」と意味深な笑みを浮かべて、つぶやいた村田真ヘッド。CS争いの一方で、巨人はストーブモードに突入している。