【清宮プロ表明】巨人は“ポスティング特例”認めるのか

2017年09月23日 16時30分

笑顔で会見した清宮

 巨人は怪物に“特例”を認めるのか。22日、早実・清宮幸太郎内野手(3年)がプロ志望届の提出を表明したことを受け、鹿取義隆GM(60)は、今秋ドラフト指名候補の最上位に位置付けていることを強調。競合覚悟の1位指名が濃厚と見られている。ただ、問題は清宮自身の強いメジャー志向だ。ポスティング移籍を認めない巨人の方針転換はあるのか?

 怪物がプロにやって来る。清宮がプロ志望届提出の意思を表明したことを受け、鹿取GMは遠征先の広島で取材に対応した。巨人としてのスタンスについては「どの球団も1位でいくでしょう。スカウト会議もあるので、そこで方針を決めていきたい」と慎重に言葉を選びつつ、プロ入りを選んだことを「大変喜ばしい話」と歓迎した。

 清宮の会見を受け、この日は阪神が早々と1位指名を公言。ただ巨人の本気度も高まっている。鹿取GMの「ウチは(指名意思を)表明していないが、岡崎スカウト部長も話しているように、ずっと変わらず高く評価している。それは今後も変わらないでしょう」という言葉からも、清宮には“別格”の評価を与えていることがうかがえる。

 現場トップである由伸監督の評価も不変だ。通算23本の東京六大学野球記録を持つ指揮官は、早大進学の可能性もあった清宮のプロ入り表明に「(自分の記録を)抜かれないことになって良かったよ」とまずはジョークを一発。続けて「実力とか魅力は確実にある選手。会見を見ていると発言もすごいしっかりしているし、そういった部分も魅力ある選手なのかな」と、グラウンド外の振る舞いも絶賛した。

 地元選手でもある清宮に関しては、球団上層部も人気面を高く評価。一部には体力面を不安視する声もあるが、競合覚悟の1位指名はほぼ確実な情勢だ。ただ巨人が指名に踏み切るにあたって、クリアすべき問題が一つある。清宮のメジャー志向をどうくみ取るかだ。

 この日の会見で清宮は「自分を成長させてくれる球団でプレーしたい」としたが、一方で同時に将来的なメジャー挑戦については「もちろん夢は変わっていない。目の前のことをひとつずつ、一生懸命に取り組んでいけば見えてくるものだと思う」と強い願望を隠そうとしなかった。

 巨人は慣例的にポスティングによるMLB球団への移籍を認めていない。過去に海を渡った松井、上原はFA権を行使しての移籍だった。仮に清宮が巨人入りした場合、1年目から一軍で出場を続けても、海外FA権を手にするのは最短で9年後の2026年となる。清宮がFA権取得までNPB球団に在籍する意思があるならば問題ないが、ポスティング移籍を想定している場合は、巨人の球団方針が入団の障壁となる可能性もある。

 スカウトの一人は「本人との面談では、そういった話も当然出るでしょう」と話す。その上で「清宮に関しては20年、30年に一度出るかどうかのスター候補。上層部が『なんとしても獲れ』となった場合は、特例的にポスティングを容認する可能性もあるのではないでしょうか」とした。

 プロか進学か、清宮の進路次第で今年のドラフト戦略は大きく異なるとされてきた。道が定まったことを受け、鹿取GMも「さあ、これからです」と腕をぶす。ドラフト会議まで、あと1か月強。巨人の動きが慌ただしくなってきた。