2年ぶりのパ・リーグ優勝を決めたばかりのソフトバンクがケガ人続出の負の連鎖に陥った。20日の日本ハム戦(札幌ドーム)で、99打点を挙げている4番の柳田悠岐外野手(28)と34本塁打、100打点でリーグ2冠のアルフレド・デスパイネ外野手(31)が途中交代。19日に左ヒジの張りを訴えたリバン・モイネロ投手(21)は出場選手登録を抹消された。

 4―1の逆転勝ちで2年ぶりに90勝に到達したとはいえ、素直には喜べない。柳田は2回の第1打席でファウルを打った際、右脇腹に痛みを訴えた。結局、空振り三振に倒れ、その裏の守備から退いた。うつむきながら球場を引き揚げ、広報を通じ「振った瞬間に痛みを感じた。自分でもよく分からない」とコメント。21日に病院で診察を受けるという。7回に代打を送られて交代したデスパイネは「下半身に疲れもある」と話したが、工藤監督によるとヒザに違和感があるようだ。

 ソフトバンクは指揮官の「消化試合はない」との方針で優勝決定後も主力が出場を続けてきた。症状などの詳細は不明ながら、大砲2門に貴重なセットアッパーが長期離脱するようなことになれば、ポストシーズンの戦いにも大きく影響する。工藤監督は今後の戦い方について「CSに向けて選手のコンディションを整える。(体調が)ダメな選手がいれば他の選手を使う。ケガをすれば誰かが補う」と不退転の覚悟を口にしたが、日本一奪回に向けて主力の不調は新たな懸念となりそうだ。