都高野連の振興事業に期待したいこと

2017年09月23日 16時30分

【越智正典 ネット裏】東京都高野連がお金持ちになるようだ。清宮フィーバー。夏の西東京大会決勝の東海大菅生対早実に神宮球場にお客さんが3万人。満員札止め。お客さんが多いと、それだけ費用がかかるが、春、夏、秋、ことしの入場者総数の集計は秋の大会が終わってからである。きっと凄いだろう。

 夏の大会プログラム「栄冠をめざして 東・西東京大会出場校 選手名簿」(160ページ、1部1000円)1万5000部が西東京大会準々決勝の朝に完売。この売り上げだけで1500万円。表紙も裏表紙もカラー写真の、球児の笑顔がいっぱいでキレイな本だが、制作費はびっくりするほどにはかからない。販売費は当番校の生徒が大会会場の球場前で売っているからかからない。ごほうびは連盟事務局心尽くしのおいしいお弁当かな。

 都高野連は一般財団法人である。この余裕で高校野球の振興事業を実施することになろう。考えられるひとつは、東京選抜チームを編成し、親善、技術交流の海外遠征だろう。

 99回大会たけなわの7月14日、オーストラリアの野球連盟のカムGM兼事務局長と、ベン相談役が東京大会を観戦している(7月20日付、東スポ既報)。野球が五輪種目になったので豪州で国の予算がついたのでオーストラリア大使館などに挨拶のために来日したのだが、二人は東都大学連盟事務局長白鳥正志に会うのを楽しみにしていた。白鳥は先年、頼まれてリトルシニアの豪州遠征の団長で訪問し、コアラカップに尽力。そのあと東都と豪州の野球交流のカンガルー杯の創立に尽力した。ヤクルトの原樹理は東洋大のときに遠征し見事に投げている。

 白鳥は二人に神宮球場で逢いましょうと伝えると、すぐ都高野連理事長、武井克時に連絡。武井は喜び飛んできた。都高野連が近々、選抜チームを編成し豪州遠征を実施すると思われたが、一時休止状態だった豪州の野球がまた活発になるまで、少し待ったほうがよいという意見が持ち上がった。

 そこでキューバ遠征案が急浮上している。2005年巨人がキューバ野球連盟と「交流協定」を結ぶと、すぐに“赤い稲妻”復活めざすキューバから巨人にコーチ派遣の要請があった。巨人は井上真二(現チーフスカウト)を派遣した。

 井上は1984年ドラフト6位、85年熊本工業から入団。すぐそばに転がったボールを拾うのに歩いて行かなかった。走った。

 帰ってきた井上は「着くと日本のバントを教えて下さいと言われました。選手と一緒にバント練習をしてきました」。それなら高校野球がよく似合う。8月19日深夜、NHK―BS1が野球立志の若者を描いていた(「世界はTOKYOへ」再)。スタンドでバンドが歌っていた。

「野球はビックリ箱」

=敬称略=(スポーツジャーナリスト)