【核心直撃】現役最年長の中日・岩瀬仁紀投手(42)が現役続行の意志を固め、球団も戦力構想に入れていることが分かった。今季はここまで50試合に登板し、3勝6敗、26ホールド、2セーブ、防御率4・79。通算登板試合のプロ野球記録も塗り替えた(20日現在、954試合)。来季、プロ20年目となる鉄人左腕の胸中を直撃した。 

 ――ここまでのシーズンを振り返ってどうか

 岩瀬:内容はともかくとりあえず最後まではと思っていたけど(8月下旬に二軍落ちするなど)最後はバテてしまったんでね。

 ――オフからずっと体を休めずにやってきた分、バテが1か月前倒しできた感じなのか

 岩瀬:前倒しというか、今年はバテててもいいから、とにかく1年間やりたいという気持ちでやっていたので。正直(いい状態のままで1年間は)体が持たないと思っていたけど、ただ、自分の想像以上にガス欠したような感じになってしまった。

 ――来季については

 岩瀬:頑張るつもりでいます。(今季は)自分の中ではできたという部分もあるし、できなかったという部分もあるからね。

 ――今年1月の名球会イベントで江夏豊氏(評論家)に1000試合登板の偉業達成を託されたこともモチベーションになっているのか

 岩瀬:覚えていますよ。ああいう偉大な方にそういうことを言ってもらって約束を果たしたいという気持ちもある。

 ――現役続行に去年は迷いがあったようだが、今年はなかったのか

 岩瀬:迷いというか、去年は辞めるつもりでいたから。自分では辞めようと思っていたところで、まだ辞めてもらっちゃ困るということで、じゃあ、もう1年頑張ってみようという形でやってきた。今年は曲がりなりにも投げられたけど、簡単に言えば、必要とされなければ別にやることはない。

 ――来季、抑えのポジションを奪い取るつもりはあるのか

 岩瀬:少しでもチームをサポートできればいいかな、というぐらいにしか思っていない。現状からどうやったらチームが強くなるかというところしかね。やっぱり強いところでやってきたので。弱い今のチームの現状は歯がゆい。

 ――まだやれるんだ、ということを証明したい気持ちは

 岩瀬:現状はそこまではない。一昨年とか、投げられなくなったときは意気込んで失敗したからね。だからあんまり自分に期待するんじゃなくてチームのために自分がどういう役割をしていけばいいのか、というものを考えながらやっていかないといけない。今年はそういった部分を持ちながら、何とか結果を出していきたいという気持ちを持っていた。難しいんだけど、結局、自分が結果を出せないとダメなんだけど、かといって、いつまでものさばっていてもいけないし、バトンも渡していかないといけないとは思っている。