2位の阪神が7日の首位・広島戦(マツダ)も4―6で逆転負けし、直接対決で最悪の3連敗。金本監督は「昨年よりも(チームとして)成長している。力の差はあるけど(広島に)近づいている。この3つは流れで取られた。明日からの戦い? ズルズルとはいかないし、いってはいけない」と前を向いたが、広島に3年連続のシーズン負け越しが決定するとともに9・5ゲーム差をつけられ、逆転Vは絶望的となった。

 今後は2位の座を巡る戦いが視野に入る。そんな中で、誰よりも追い詰められた気持ちでいるのが、今や完全なベンチ要員と化した助っ人ジェイソン・ロジャース内野手(29)だ。「1試合で1打席か、多くて2打席っていうのはなかなか難しい。もっと試合に出たいっていう気持ちはすごくある。前よりも打席の中の手応えもあるんだ。今は大山の状態がいいから、そこは競争だから仕方ないところもあるけど。チームのために自分は頑張りたい。自分はもっとできるんじゃないかなとも思うんだ」とフル起用を懇願する。

 7月6日に来日したロジャースは同18日の広島戦(甲子園)でデビュー。出場3試合目の21日のヤクルト戦(神宮)で2打席連続本塁打を放つと23日の同戦から4番を任された。“虎のパンダ”の愛称でファンにも親しまれ、ナインからは「来年もウチでやってくれれば」と残留コールまで起こっていたが、その後は金本監督のルーキー・大山への育成方針もあり、控えに回ることが多くなった。8月27日の巨人戦(東京ドーム)を最後に先発出場はなく、今回の広島3連戦では初戦に代打で三振、2戦目は出場機会もなく、この日の3戦目は9回に代打で遊ゴロに終わった。

 ロジャースとしては今後の活躍が来季の去就にも響くだけに、何とか出番が欲しいというのが本音。パンダだけに自らのバットで契約にも白黒つけたいところだろうが果たして…。