中日の高卒2年目左腕・小笠原慎之介(19)が、7日のナゴヤドームでの投手練習で近藤真市投手コーチ(49)からカーブの投げ方についてキャッチボールなどを交えながら身ぶり手ぶりでレクチャーを受けた。

 すでにカーブは小笠原の持ち球だが、投げても1試合で10%未満。そのため、使えるカーブを目指してここまで試行錯誤を重ねている。近藤コーチは「握りに関しては人それぞれなので自分で一番いい握りをすればいいけど(打者の目線を上げさせるために)カーブとはどういう軌道であるものなのかを説明した」と話した。

 近藤コーチといえば、140キロ後半の伸びのある直球と縦に大きく割れるカーブが武器で、1987年8月9日の巨人戦(ナゴヤ球場)で高卒ルーキーながら、日本プロ野球史上初となるプロ初登板初先発でノーヒットノーランを達成した伝説の左腕。小笠原は、その伝説の魔球“近藤カーブ”の習得を目指しているのだ。

「(近藤コーチには)同じ左として感覚は同じだと思うのでいろいろ話を聞いています。(カーブは)徐々によくなってきているけど、結局、試合で使わないと(本当の意味で)よくはならない」と今後は本番で試していく考え。「(残る登板試合で)いい打者をしっかり抑えていくことが僕にとって来年(につながるし)今年の集大成になる。やってきたことがよかったのか、まだ足りなかったのか分かると思う。その中で勝ちを求めていく」。伝説のカーブで新たな伝説をつくる。小笠原はやる気満々だ。