巨人CS進出のカギ 頭痛い先発5番手問題

2017年09月06日 16時30分

サヨナラ弾の寺内はバンザイ

 巨人は“格差問題”を乗り越えられるのか。5日の中日戦(松本)は両軍32安打が乱れ飛ぶ大乱戦。最後は延長11回、寺内のサヨナラ3ランで11―8の劇的な勝利を収めた。ただ本来であれば、もっと楽に勝てる展開だったはず。高橋由伸監督(42)は6回途中9安打3失点の宮国椋丞(25)に苦言を呈したが、今後はいかに先発5番手以降が踏ん張れるかが、逆転CS進出への鍵となりそうだ。

 松本での巨人戦開催は実に26年ぶり。スタンドはオレンジ色に染まり、1万7091人の超満員となった。同点の5回にはマギーの15号2ランなどで4―1と勝ち越しに成功。球場のボルテージは最高潮に達したが、この日は投手陣が情けなかった。

 先発の宮国は大島、ビシエドらを欠く“一軍半”の中日打線に9安打を浴び、6回一死二、三塁で降板。2番手・池田が谷に2点適時打を許して1点差に迫られると、7回は3番手の西村が大炎上。5安打1死球5失点で逆転を許し、3点ビハインドで9回に突入した。

 それでも打線が驚異的な粘りを見せた。長野の適時打で2点差とすると、なおも二死一塁で途中出場の宇佐見が、起死回生の同点2ラン。さらに延長11回、伏兵・寺内が福谷からサヨナラ3ランを放ち、4時間24分のロングゲームに終止符を打った。

 クールな由伸監督も劇的勝利に「なんとか粘って、追いついて、最後にひっくり返したのは本当に大きい」と興奮を隠せなかった。ただ、イニング途中でKOの宮国に対しては「先発として投げるのであれば、今日は良かったという投球にはならない。回を投げ切らないと、なかなか勝てる投手にはならない」と手厳しかった。

 最大11あった借金を完済し、チームは現在貯金3。浮上の大きな要因は、貯金25を稼ぎ出している菅野(14勝5敗)、田口(12勝2敗)、マイコラス(12勝6敗)の安定感だ。そこに5勝1敗の畠が加わり“4本柱”が確立したことで後半戦はコンスタントにカードを勝ち越せるようになった。

 だが“4本柱”以外の投手でとことん勝てないため、連勝が伸びない。この日は16安打を放った打線の粘りに救われたが、宮国は勝ち星を手にできず、今季は1勝7敗。先発陣の“5番手問題”は開幕から完全には解消されていない。

 試合前、村田真ヘッドコーチは「やっぱり先発が4本いると違うな。3本じゃ、ウチは3勝3敗やねん。畠が加わってくれたことは大きいよ」と語ると、続けて「でも一番上を目指すには、できれば5本欲しい。昔の斎藤、桑田、槙原も3本柱と呼ばれたけれど、そこに宮本、木田がいたときは強かったで。だからこそ、山口俊がなあ…。まあ、それは言っても仕方がないけれど、5、6番手に頑張ってほしいよ」と嘆いていた。

 残りは21試合。村田真ヘッドは「東スポにグチってる暇なんかなかったわ。俺は2位までいけると思っているよ。上を目指すで!」と威勢が良かったが…。DeNAを捉え、さらにその上の阪神を捕まえられるか。奇跡の浮上は5本目の柱の出現にかかっている。