由伸巨人3位浮上ならずも首脳陣が前向きなワケ

2017年09月04日 16時30分

3位浮上に失敗し渋い表情の由伸監督

 約3か月ぶりのAクラス入りはならなかった。4位・巨人は3日、DeNAとの“3位攻防戦”第3ラウンド(横浜)に0―1で零封負けを喫し、再び1・5ゲーム差に広げられた。決定力を欠いた打線が投手陣を援護できず、勝てば3位浮上の大事な一戦を落とし、連勝も4でストップ。3カード連続の勝ち越しを決めながら痛い敗戦となったことに変わりはないが、一方で首脳陣が恐れていた最悪のシナリオは回避されていた。

 0―1の9回一死二、三塁のチャンスも本塁は遠く、G党のため息はハマスタの大歓声にかき消された。勝てば5月29日以来の3位に浮上する一戦で最後は坂本、阿部が倒れてゲームセット。今季初の中4日で先発し、7回無失点、11奪三振と力投したマイコラスも報われなかった。8回から2番手で登板したマシソンが柴田に決勝犠飛を許したが、それ以上に打線が3併殺を喫するなど援護できず、由伸監督も「(マイコラスは)本当にいい投球だったので、何とか1点というところだった」と悔しさをにじませた。

 ただ、指揮官が「これでチャンスがなくなったわけではない。まだまだチャンスはある」とすぐに前を向いたように、クライマックスシリーズ(CS)進出の望みまで絶たれたわけではない。“運”も味方している。

 というのも、今回のハマスタ3連戦で首脳陣が最も恐れていたのは「雨天中止」だった。試合が流れた場合は21日に振り替えられることが決定済みで、そうなれば超過酷日程を強いられていた。

 当初のスケジュールでは16日からDeNA2連戦(東京ドーム)、18日からの中日2連戦(ナゴヤドーム)の後に20日は甲子園で阪神戦と移動日なしで続く5連戦。その後、21日の移動日を挟んで22日からの広島2連戦(マツダ)後に帰京し、神宮、東京ドームの6連戦だった。

 しかし、今カードで中止が出れば21日に横浜スタジアムでのDeNA戦が組み込まれ、2つの連戦が“連結”して地獄の12連戦となるところだった。チームは東京ドーム→名古屋→甲子園→横浜→広島→神宮→東京ドームの12連戦を移動日なしで戦うことになり、その距離も約1700キロからおよそ2800キロと倍近くなる計算。そのため、首脳陣は天候に神経をとがらせていたわけだ。

 結果的に懸念された台風15号の影響を受けることなく、3試合とも成立。この日の試合前、村田真ヘッドコーチは「(中止になれば)12連戦になることはみんな分かっとった。晴れてくれてホンマに何よりや。特にピッチャーは大変なことになるからな」と安堵の表情で、江藤打撃コーチも「みんな疲れがきているころだと思うからね」と好天に感謝していた。

 もちろん、残り22試合で再び1・5差と突き放されたことは痛いが、最悪のシナリオだけは避けられた由伸巨人。ここから再び巻き返せるか。