日本ハム・栗山英樹監督(56)が29日、平和への思いを口にした。

 この日早朝、北朝鮮が弾道ミサイル1発を発射。日本政府などによるとミサイルは北海道・襟裳岬上空を通過し、襟裳岬の東方約1180キロの太平洋上に落下。ソフトバンク2連戦のため、旭川市内のホテルに滞在していた日本ハムナインら関係者は早朝に作動した全国瞬時警報システム(Jアラート)で叩き起こされ、不安な朝を迎えた。

 雨天中止となった試合前練習中、この件について質問を受けた栗山監督は「オレは語りたいんだよ。すっげえ思っていることがあるんだけど、語ったら見出しになっちゃいそうな気がする」と一度はちゅうちょ。しかし、間を置いてこう語りだした。

「ひとつだけ言えるのはオレは戦争は経験していないけど、北海道に限らず戦争で苦しまれた方がたくさんいる。人々や家族が苦しまれるようなことは起きてほしくないし、それを心配するだけ」

 この声は当然、発射を指示した金正恩朝鮮労働党委員長には届かないだろう。しかし、指揮官の平和に対する思いは熱くひるむところはなかった。