広島を代表する“レジェンド捕手”、ソフトバンクの達川光男ヘッドコーチ(62)が22日、広陵・中村奨成捕手(3年)を「城島・古田級」になれると断言した。

 近年は捕手の人材難ともいわれ、一時代前の古田敦也氏、城島健司氏のようなスター捕手はいなくなってきている。ただ、達川ヘッドは「なれる。絶対なれる。10年に1人、20年に1人の選手だから」と断言。プロともなれば守備面で課題が出てくる可能性もあるが「そのままでいい。習うより慣れろ。それくらいの選手じゃ」と話した。

 清原超えの大会6号弾を放った打撃はもちろん、強肩、俊足で抜群の身体能力を誇る。「捕手じゃなくても、内野手でも、どこでもできる感じじゃの」。そして「リードもすごいうまいよ。(天理戦の)最終回のリードを見ても落ち着いている。文句ない。広陵で1年から出とるだけある」と大絶賛だ。

 さらには「目もええと思うよ。キャッチングもうまいもん。プロに入ってからサファテくらいの球なら差し込まれる、負けるんやけど。もう2、3回捕ったら、すぐ対応できるんじゃない。動体視力がすごい。選球眼もええしね。ボール球を振らない。今までいろんなすごい選手見たけど、比較対象する選手がいない」と続けた。

 現役時代はもちろん、指導者としても広島で監督を務めたほか、ダイエー(当時)、阪神、中日でもバッテリーコーチとして幾多の捕手を見てきた。広陵は母校・広島商と県内の球史を築いてきたライバルで、思い入れのある面も少しはあるかもしれないが、それを差し引いたとしても最上級の評価といえる。それほど期待している選手ということだ。