巨人・内田二軍監督の若手底上げビジョン

2017年08月22日 16時30分

岡本(左)に4番としての英才教育を施す内田二軍監督

【核心直撃】ヤングGをどう戦力にしていくのか。巨人・内田順三二軍監督(69)が誕生して1か月が経過した。チームはクライマックスシリーズ進出へシ烈な戦いを繰り広げる一方、高卒3年目のドラ1・岡本らホープたちはレギュラーの座をつかめないまま。ファームを底上げするためにどんなビジョンを描いているのか。広島でも二軍監督などを歴任した名伯楽に聞いた。

 ――7月中旬の配置転換で二、三軍の巡回打撃コーチから二軍監督に

 内田二軍監督:最初は驚いたけどね。自分は外様の立場で、今までの巨人を180度変えるわけにはいかないけど、巡回コーチの時よりも自由にやらせてもらっている。自分のなかでは「カープスタイル」でやってみようと思っている。打者でいえば、みんなプロに入ってきたわけだからある程度スイングはできる。そこでまずは振り切ること。何事も「切る」ということは大事。やり切るとかね。

 ――変えたい部分は

 内田二軍監督:俺が言いたいのは(自主練習などで)ただ単に長く練習すればいいものではないということ。打撃マシンなんか打ち続けようと思えば、いくらでも打っていられる。そうじゃなくて、短い時間でもどれだけ密度の濃いというか集中して練習できているかということ。量をこなすことはもちろん大事だけど、パフォーマンスのための練習なんていらない。

 ――選手たちに求めることは

 内田二軍監督:勝った負けたはこちら側に任せてくれればいい。俺がつくりたいのは「攻撃的な選手」。投手も野手もすべての面で夢中になって一球にこだわってほしい。点というものは、打と走がかみ合わないとなかなか入らない。いつもいつも大きいのを打てるわけではない。そういうところからも積極的な走塁は大事だと思うよね。

 ――広島も1つ、2つ先の塁を目指す意識を徹底している

 内田二軍監督:そうだね。簡単なことではないんだけど、今はコリジョンルールでブロックがなくて点が入りやすい。俺はファームで失敗することは構わないと思っている。失敗した時も成功した時も「なぜか」を考えてその日のうちに答えを出して、次の日まで引きずる必要はない。これは打たれた投手、抑えた投手も同じこと。

 ――そのなかで岡本とドラ1ルーキーの吉川尚を強化指定選手とした

 内田二軍監督:この2人はオーダーから外さない。巡回コーチの時、岡本は7番あたりを打っていたけど、4番に置いている。二軍といえども、4番の責任という感覚を持たせたい。7月後半からは1試合2ホーマーを打ったり、数字も出てきている。メンタルの成長もあるだろうし、技術的な向上もあると思う。岡本には「小手先のことをせずに、しっかり振りなさい。そのなかで選球眼を磨きなさい」と言っている。ワンバウンドを振って三振しても構わない。なぜ振ってしまったかを考えればいい。そこで小さくなってはいけない。あと盗塁はできなくても、走塁は徹底させていく。

 ――吉川尚の場合は

 内田二軍監督:彼は岡本とは違うタイプで、小技もできないといけない。打撃の数字は出ていないけど、スイングは強くなってきている。守備は動きが素早くて菊池(広島)に近いものを感じるよね。足を生かして盗塁の技術も磨いてほしいけど、まず1年目の夏をどう乗り切るかだね。

 ――ところで遠征も多いが、体力的には…

 内田二軍監督:球団に心配されていた腰の調子もいいしねえ。大丈夫、大丈夫(笑い)。