ソフトバンクが6日の西武戦(メットライフ)に1―6で敗戦。6カードぶりの負け越しを喫した。2位・楽天が敗れたため首位は守ったが、急浮上の3位・西武に再び5・5ゲーム差とされた。

 悩ましい問題なのが先発した武田翔太(24)の“つりグセ”だ。5回に4点を失うと右足のふくらはぎをつったことで緊急降板。対西武は通算12勝1敗で、敵地では負けなしの6連勝中だったが、土がついてしまった。

 前回、前々回の登板でも足をつるなどしたことで80球未満でマウンドから下りている。守護神・サファテが救援陣の疲弊を訴えるなど、スクランブル状態の中で頭の痛い状況で、工藤監督は「次に行く人もいつ行くかになってしまう。考えないといけない」と話した。

 一昨季13勝、昨季14勝を挙げ、WBCにも出場した若手エースの悩ましい事態。

 本紙評論家で2014年にソフトバンクの一軍投手コーチを務めた加藤伸一氏は「彼は高卒1年目から一軍で投げている。これはコーチだった自分にも責任があることですが、使う側としては、あれだけのボールを投げて計算できるものだから、大事にしながら使ってきてしまった。ほかの若い投手と違って地道に練習の積み重ねで一つひとつクリアさせてきたわけではない。そのツケが出ているのかもしれません」と、本来二軍でじっくり鍛えるべき基礎的なトレーニングが足りなかったのでは、と指摘した。

 今後については「トレーニングだったりは秋、春のキャンプでやること。今は首脳陣が武田とも話し合った上で、どのような方法を取るかでしょう。彼の力を考えれば、負担覚悟で中継ぎを1枚用意しながらにするのも一つですし」と続けた。

 今季は右肩の違和感で離脱もしているが、終盤戦のキーマンでもあることは間違いない。次回でリベンジできるか。