泥酔暴行疑惑の山口俊 巨人内で進む孤立化

2017年07月22日 14時00分

4回に亀井の適時打で生還した陽岱鋼を迎えるGナイン。士気は下がっていない

 FA右腕に居場所はあるのか――。4位巨人は21日のDeNA戦(横浜)で延長12回の末、3―3で今季初めて引き分けに終わった。グラウンド外で発生した山口俊投手(30)の泥酔暴行疑惑はこの日も進展なく、球団は水面下での対応に追われた。謹慎中の渦中の男と現場との“溝”は深まるばかり。完全に孤立状態となっている。

 

 こう着状態のまま突入した延長戦は、互いに譲らず痛み分けとなった。9回から3番手で登板したマシソンが2イニングを圧巻の6者連続三振に仕留めるなど救援陣が無失点と踏ん張ったが、打線が5回以降、決め手を欠いた。3位DeNAとのゲーム差を縮められなかった由伸監督は「中継ぎもそうだし、(先発の)田口も良かった」と投手陣をたたえつつ「もう一本、攻撃で何とか取りたかった」と悔しさをにじませた。

 

 現場が上位進出を狙う中、山口俊が引き起こした騒動は尾を引いている。この日も東京・大手町の球団事務所に表立った動きはなかったが、酔った山口俊が東京都内の病院で男性警備員を負傷させた暴行疑惑などを引き続き調査。鹿取GMは「(現状で話せることは)何もありません」と語るにとどめたが、処分を含めて早期の全容解明に努めたいとした。

 

 ペナントまっただ中の現場の思いと山口俊との距離は離れるばかりだ。すでに球団から“かん口令”を言い渡されているナインの現状について、チームスタッフは「球団が調査中ということもあってか、騒動の概要説明があった(18日の)ミーティング以降、選手たちへの説明は今のところない。新聞やネットの情報と、周辺の噂話で知る程度です」という。

 

 そもそも山口俊は移籍1年目。キャンプも右肩不安の影響から三軍で過ごし、一軍メンバーとの交流はほとんどなかった。開幕にも出遅れ、ようやく6月中旬から合流した矢先のトラブルだけに「選手たちが外に向けて言うことはないでしょうけど『な~にやってんだよ。フォローのしようもないよ』という心証です。怒りがあるというよりは、ほとんどが怒りを通り越してあきれ返っています」(別のスタッフ)とFA右腕の孤立化がますます進んでいる。

 

 しかも、山口俊の登板が急きょ回避となった18日の中日戦(ナゴヤドーム)を除いて巨人は後半戦無敗。チーム状態は悪くないだけに、山口俊の居場所は日に日に失われている。