巨人・山口俊「泥酔暴行疑惑」で警察が困惑

2017年07月20日 11時00分

6月14日、ソフトバンク戦で移籍後初勝利を挙げた山口俊(左)に声を掛ける鹿取GM(中)、石井球団社長

 巨人のFA右腕がとんでもないトラブルを引き起こした。球団は18日、山口俊投手(30)が酒に酔った末、病院警備員の男性に暴行を働いた疑いなどが浮上したとして、同日の中日戦(ナゴヤドーム)の先発登板回避を決定。併せて当面の起用自粛を決めた。突然の出来事に現場は動揺を隠せず。雲隠れした右腕に怒り心頭の巨人OBからは「釈明会見」を要求する声が上がった。

 不可解な高木勇人への先発変更がアナウンスされた直後、その理由が判明したナゴヤドームに大きな衝撃が広がった。

 球団の説明によると、山口俊は30歳の誕生日だった11日未明、都内の飲食店で右手甲を負傷。その後に酔った状態で都内の病院へ診察に行った際、病院の扉を壊したり、男性警備員を負傷させるトラブルを起こした疑いが生じたという。

 そのため球団はこの日になり、幹部が対応を協議。急きょ予告先発の変更を決め、中日球団とセ・リーグ連盟に報告と手続きを取ったほか、山口俊については「当面の起用自粛」を決めた。

 球団側が事実関係を把握したのは、この日になってからだった模様。山口俊への聞き取りは行われたとみられるが、トラブルについて自ら切り出したかどうかは不明。当の本人はこの日球場へは姿を見せず、チームの出発前に宿舎を後にしていたことが分かった。

 故障や体調不良以外での予告先発投手の変更は史上初。球団は中日とセ・リーグ連盟への報告、手続きを済ませ、自軍ナインへはチームスタッフからミーティングで説明したという。高橋由伸監督は、突然の出来事に驚いた様子で「俺も球団から話を聞いただけなんでね。それ以上のことは…」と困惑しきり。球団も詳細は不明な点が多く、事実関係を調査中とした。

 一方、本紙の取材で、すでに病院サイドからの器物損壊と傷害の被害届を警視庁目黒署が受理したことが判明した。

 同署の上原副署長によると110番通報があり、すぐに同署員が現場に駆けつけたが「被疑者は立ち去った後だった」。しかし、防犯カメラに当時の状況が写っており、警備員に対しては「胸で当たったような感じ。被害届によると、けがの程度は全治2週間ということだった」(同)そうで、壊された病院の扉は「木製の扉で蹴飛ばされた部分がへこんでいる」(同)状態だったという。

 だが、18日の午後6時の時点で同署には山口俊からも球団からも何の連絡もないため「被疑者不詳で捜査中というのが現状。いずれこちらに何かあるのかもしれないが、いきなりネットのニュースで球団が発表したことを知り、困惑している」(同)と、警察よりも球団発表が先という妙な事態になっているという。

 いずれにせよ右腕が招いたトラブルは、お粗末としか言いようがない。チーム内では驚きとともに、あきれ返った反応が大半だった。

 昨オフDeNAから破格の待遇でFA移籍した山口俊は、右肩の違和感で開幕から大きく出遅れた。復帰初登板となった先月14日のソフトバンク戦こそ6回無失点で移籍後初白星を挙げたが、その後3試合はピリッとせず、最近は2試合連続で6失点炎上していた。

 どれだけ信頼回復できるかが注目だったが、自らの後半戦初戦でいきなりの先発回避。それもグラウンド外でのトラブルが原因となると、周囲もかばい切れない。

 チームスタッフは「男性への暴行やドアを壊したことが事実ならそれも大問題だけど、それ以前に酒に酔って投げる方の右手をけがしたというところがねえ…。プロとしての自覚も、自分が置かれている立場も理解していないということでしょう」とバッサリだった。

 外様の右腕へ向けられる視線はもともと厳しい。中堅OBの一人は「山口俊本人が表に出てきて、何があったのかを説明すべきでしょう。そうでなければ、チームメートもファンも納得できませんよ。球団は今回のことを絶対にうやむやにしてはいけません」と早期の“釈明会見”を要求したが…。

 前半戦を上り調子で終え、ようやく復調機運が高まってきたところに水を差したFA右腕の泥酔トラブル。当面は山口俊を巡る巨人の動きに注目だ。