2位・阪神が12日の中日戦(甲子園)を5―4で制し、3連勝締めで前半戦を終えた。3点差をひっくり返す逆転勝ちで貯金7に戻した金本知憲監督(49)は「自分たちの野球をやることが大事。とにかくあきらめない。相手がどこであろうと立ち向かっていきたい」と後半戦に向けた意気込みを語った。

 ただ、課題は多い。最たるものが高山ら若手野手の伸び悩みだ。指揮官は「全体的な控えの層はレベルアップしてきている。しかし、一年間一つのポジションをレギュラーとして何があってもお前に任せる、というレベルには正直まだいっていない」と前半戦を総括。球宴明けに一軍昇格予定の新助っ人ジェイソン・ロジャース内野手(29)や左アキレス腱断裂からの復活を目指す西岡も活躍できるかどうかは分からない。

 そんななか前監督の和田豊オーナー付シニアアドバイザー(SA=54)が金本監督に“金言”を送った。自らの4年間の経験を踏まえ「若手は去年使ったからといって今年成長するとは限らないのが難しいところ。ただ、それが監督業の楽しさ。実際に現場にいると楽しむのは難しいし、俺も苦労した。でも、人生と一緒で楽しまないと!」。もともと和田SAは「選手を直接叱咤したり、間接的に言ったりと、いろんな手段を使って何とかしようとしている」と金本監督の手腕を高く評価。自身は楽しめなかったが、金本監督ならそれができるとみている。

 和田SAは監督時代にAクラス3度の実績を持つ。だが、いずれも勝負の9月に失速した。今回の助言はまさに“しくじり先生”の立場からでのもので、鉄人もありがたく聞くしかない!?