中日のエース候補・2年目左腕の小笠原慎之介(19)が西武・菊池雄星投手(25)との対決を熱望している。

 甲子園V投手の小笠原にとって、菊池は甲子園を沸かせた同じ左腕の大先輩。「(花巻東での菊池も)見ていましたし、西武に入ってからも投げるときは気になっていたりした」とその動向を注視していた。そんな憧れの菊池とうまくすれば16日の西武戦(ナゴヤドーム)で直接対決することになる。「生では見たことない」という小笠原にとって大きな刺激となるのは間違いない。

 菊池はここまで6勝2敗で防御率は両リーグでトップの1・46、奪三振82は楽天・則本(102)に次ぐ2位(12日現在)と抜群の成績。小笠原は「ゼロで抑えるモチベーションが上がる」と投げ合いにも力が入る。

 もっとも一番の楽しみはマウンドではないようだ。「左で一番良い投手。もしかしたら打席に立てるかもしれない。何かを感じられる打席にしたい。こんな球を投げないと抑えられないんだとか」と打席でプロ最高の左腕を体感したいという。

 そんな小笠原に近藤投手コーチも「実際に投げ合うかはわからないけど投手にとって感性は大事。こういうボールを投げるんだとか感じられるのはいいこと。勉強になるんじゃないかな」とさらなるステップアップにつながると見る。

 ドラフト1位新人の柳や高卒4年目の鈴木など年の近い同世代へのライバル心を力に成長を続ける小笠原。菊池との初対決でさらにひと回り大きくなりそうだ。