長いトンネルをやっと抜けた。ヤクルトは11日のロッテ戦(ZOZOマリン)に9―6で勝ち、連敗を10で止めた。先発・ブキャナンが7回2失点と好投すれば、不振の打線も初回に7点を挙げるなど12安打9得点と爆発した。

 ただ、素直に喜べない部分もある。9―2の8回に登板した2番手・ルーキは先頭・吉田から三者連続で四球を与え、無死満塁のピンチを背負うと、角中の適時打、パラデスの内野ゴロで2点を失う大乱調。

 ベンチは慌てて久古にスイッチ。二死とするも、守護神・秋吉をつぎ込むハメとなった。真中監督は「連敗中なので、8回は(いい)流れがそのままにならなかった。改めて(勝つ)難しさを感じた」と厳しい表情だった。

 ヤクルト関係者も不安を感じたようで「このままいくと心配。あんな大差をつけて勝っていたのに、最後は3点差だからね。この先が思いやられる」と話す。

 昨年、史上初の2年連続トリプルスリーに輝いた山田の不振も続いている。この日は初回無死三塁で中越え適時打を放ったが「復調のきっかけ? まだ分かりません。相手もあることなので」と言葉少な。真中監督も「まだ1つ勝っただけなので」と話し、連敗ストップも重苦しい雰囲気はなかなか拭えそうにない。