捕手・ムネリンは幻に…。ソフトバンクは10日の阪神戦(ヤフオク)に1―5で敗戦。それでも4点ビハインドの9回二死二塁、執念の采配を見せた。

 すでに甲斐、高谷を下げて3番手・捕手で送り出していた鶴岡に代打・ジェンセン。捕手登録選手を使い切り、同点に追いつき延長戦に突入すれば、本職不在の緊急事態に。この状況にベンチでは、あの男が準備を整えていた。「どこだって守れるよ。僕はプロ野球選手だから」と豪語する川崎だ。工藤監督はジェンセン起用の前に「決まってました」と明かし、自ら川崎に捕手起用を打診し、本人の出場意思を確認していた。

 阪神に逃げ切られ実現はしなかったが、鷹ベンチが見せたファイティングポーズと川崎の献身的姿勢はチームの士気を高めたはずだ。