プロ野球界では最多となる高校通算97発を放ったソフトバンク・黒瀬健太内野手(19)は、高校通算100本塁打に到達した早実・清宮幸太郎内野手(3年)をどう見ているのか。

 黒瀬は紀三井寺球場の試合で中田翔(現・日本ハム)の本塁打をきっかけに新設された通称「中田ネット」を越える場外弾を放つなど、初芝橋本(和歌山)の強打者として知られた存在だった。甲子園出場経験はないが、その打撃を評価されて2015年ドラフトでソフトバンクの5位指名を受けた。

 ただ、今や記録についてのこだわりはないという。清宮の量産態勢に「すごいなあって思いますね。あまりニュースとかも見ないんで、人から言われて知ったくらいで。『抜かれるよ』って。もっと本塁打を打って、すごい記録を作ってほしいです」とコメント。

 早ければ来年にも同じプロとなる可能性もある。これには「見てみたいですね。すごい選手なので。甲子園でもすごい本塁打を打ったりしている。ジャパンにも選ばれてましたよね。僕が高校のときだと思うんですけど、オコエとかが出ていたときです。木のバットでもボンボン打っていたんで」と続けた。

 現在、自身はプロの壁に苦しんでいる。5月24日の三軍戦(四国IL愛媛)で本塁打を放ったが「そこから14タコくらいしてるんで」。フルスイングが信条だが、結果も必要な立場だ。トレードマークの笑顔は絶えないが「三軍でも三振ばっかりしている。自分でも(打撃が)分からなくなっているというか。どうしよ、という感じで頑張ってます」と話した。

 とはいえ、周囲からも未来の大砲候補としての期待は大きい。黒瀬も足元を見据えて着実なレベルアップを目指している。将来的な思いについて「負けないように頑張りたいです」と口にした。