オリックスは31日のヤクルト戦(京セラドーム)に延長10回2―1でサヨナラ勝ち。二死二塁で、この日の初打席となった駿太外野手(24)が、ギルメットのストレートを右翼線にはじき返し、チームに3連勝を呼び込んだ。

 お立ち台に上がった駿太は「途中から試合に出ておいしいところを持っていこうと思っていた。もらった、と思った」と興奮気味に話すと、何を思ったか「駿太秋冬、絶好調~!」と絶叫。あまりの勢いに場内も沸きあがったが、意味が伝わっていない空気を察したようで「ちょっと滑りました」と笑いを誘った。

 駿太によると吉本のお笑いコンビ「女と男」の和田美枝とお立ち台で何か叫ぶことを約束していたという。春夏秋冬と引っ掛けたワードのようで「何でもいいや、と思って言った。意味? 1年中絶好調、ということにしといてください」(駿太)

 これに球団サイドが食いついた。担当者が試合後のロッカーを訪ね、駿太に経緯と意味を確認。早速、グッズ展開を視野に入れて動き出したのだ。「なかなか選手発信のワードというのは出てこない。駿太選手にはこれからも恥ずかしがらずに言い続けてもらいたい。Tシャツやグッズだけでなく、あらゆる印刷物や映像関係にも使える言葉。大切にしていきたい。面白いものができると思う」(営業担当者)

 オリックスでは2008年に新人王に輝いた小松聖投手(現二軍投手コーチ)がお立ち台で絶叫する「キター!」が人気を博した。久々にめぐってきた“ビジネスチャンス”だけに球団サイドは今後も駿太の活躍を祈るばかりだ。