中日・大野雄大投手(28)が交流戦での復活に燃えている。

 不振から21日に出場選手登録を抹消された大野は29日、ナゴヤドームでブルペン入りして調整。一軍再登録可能な31日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で即先発の予定で「ウチのほかの若い先発投手も結果を残している。これだけ時間をもらって、もう後がないつもりでやる」と並々ならぬ決意だ。

 2年連続で開幕投手を任されながら6戦連続で勝ち星なし(3敗)。“先発失格”の烙印を押され、中継ぎで先発への再起をかけた。14日のヤクルト戦(松山)でサヨナラ満塁弾を浴びるなど中継ぎでも結果が出ず、もがき苦しんできた。それでもリリーフを経験し「(肩を)つくるときの球数が減った。中継ぎはこんなに準備しているんや、ってその動きや大変さがすごく分かった。これまで自分のときの先発は気楽なもんやった」と自身を見直すことができたという。

 データも後押ししており、交流戦の通算成績は14試合で7勝2敗、防御率2・07。DH制に限れば4勝1敗とさらに勝率が上がる。「自分でも交流戦を抑えてきているというのは分かっているので、一つの武器として自信を持ってやりたい」とキッパリ。切れ目のない強力打線との対戦になるが「それよりも自分の投球がテンポよくリズムよくできる。打席に立つことは、こんなに神経を使って、投げることに対して邪魔なんや、というものを感じている」とDH制を歓迎している。

 精神的にひと皮むけ、データ的にも強みを持つ“交流戦男”。常勝軍団の鷹狩りに目の色を変え、今季初勝利をゲットするつもりだ。