首位の阪神は18日の中日戦(甲子園)を1―2で落とし、連勝が4でストップした。主将の福留が休養のため今季2度目のスタメンから外れた(9回に代打で中飛)この日は相手先発・ジョーダンの前に打線が沈黙。売り出し中の中谷の適時二塁打による初回の1点だけで力投のメッセンジャーを見殺しにし、金本監督は「いつも打てるわけじゃないが、打つ方でチャンスに、もう1本出ていれば…」と唇をかんだ。

 それでも首位。虎党ら周囲の期待は高まる一方だが、そんな中、球団では四藤球団社長らフロント幹部が新たな「女子ファン開拓作戦」に燃えている。「おかげさまでお客さんには入ってもらっているんだけど、若い女性ファンがあまりに少ない。もっと若い女性に甲子園に来てもらいたいと思っている。ウチは若い女性がおしゃれに甲子園観戦ができるよう、スイーツやグルメからイケメン選手まで紹介したりする『TORACO』企画というのを始めたけど、まだまだカープ女子のような熱狂ぶりや魅力の発信には至っていないし、十分には集まらない。正直、インパクト不足。もっと若い女性にターゲットを絞った戦略をやれ!と営業部には言っているんだ」(ある球団幹部)

 人気球団の阪神だが、ファン層の大半は男性。女性ファンに関しては「失礼ながら中年のおばちゃんが圧倒的という結果になっている。10歳代から30歳あたりが少ない」(営業部)とか。今回、球団が若い女性にこだわるのも「やっぱり発信力。若い女性の心をつかむ商品や流行はすぐに広がる。そこに訴えかけて開拓していかないと生き残れない。これからの球団運営を考えた時に、そこはもっと力を入れていきたい。だからアイデアが必要なんだ」(別の幹部)が理由なのだ。

 首位を走る阪神の今季本拠地試合観客動員数は18日現在、12球団トップの78万2270人(19試合)で1試合平均4万1172人もトップ。その上、いいオンナまでわんさか集められれば言うことはない。