中日は14日のヤクルト戦(松山)に1―5で今季3度目のサヨナラ負けを喫し、借金は再び今季ワーストタイの10となった。打線は毎回の10安打を放ちながらも13残塁の大拙攻で、2回以降得点を奪うことができなかった。

 そんな中で5番に座る平田良介外野手(29)の不振が深刻だ。4月22日の時点で3割あった打率が、いまや2割1分5厘まで急降下。5月に入ってから39打数4安打で打率1割3厘、3打点、本塁打は4月21日以来出ていない。この日は5打数1安打と4試合ぶりに安打こそ出たが、得点圏で3度も回ってきたチャンスに一邪飛、遊飛、三邪飛…。平田は「ランナーがいるところで打たないと意味がありません。悪いところは分かっている? はい…」とだけ答えてバスに乗り込んだ。

 チーム関係者はそんな平田の姿を案じ「このままでは平田が打率2割を切ってしまうのは時間の問題。首脳陣は平田の打順を下げたり、スタメン落ちさせるぐらいの荒療治を早くした方がいい。ビシエドとゲレーロもそうやったことで5月は調子を取り戻してきたからね」と指摘する。

 今季の平田はすべてクリーンアップでフル出場中。侍ジャパンに選出されたほどの平田のプライドを酌んでのこともあるが、森監督は開幕から不振だったビシエドとゲレーロも打順を7番などの下位打線に下げたり、スタメン落ちさせたことがあった。すると気持ちが切り替わったのか、5月に入って両助っ人のアベック弾がすでに3度と調子が上向いてきている。それだけに「手遅れになる前に平田もそうした方がいい」(同)というわけだ。今後の平田の処遇が注目される。