<ヤクルト12-3広島(11日)>前人未到の3年連続トリプルスリーを目指すヤクルト・山田哲人内野手(24)がエンジン全開だ。11日の広島戦(神宮)では初めてトリプルスリーに輝いた2015年8月22日の中日戦以来となる4安打をマーク。4月終了時に1割9分1厘まで落ち込んだ打率は2割4分6厘まで上昇した。

 お立ち台に上がった山田は「迷うことなく自分のスイングをしようと思って振りました。4月は迷惑をかけたので、5月に自分も調子を上げていきたい」と笑顔で話した。

 史上初の2年連続トリプルスリーを達成した昨年の調子を取り戻しつつあるが、本人は「やばい状態? まだ、きていない」と完全復調にはほど遠いと考えている。それどころか、今後の上昇プランを自分で描いているというのだから驚きだ。

 山田は真顔で「(5月)中旬にすごいのが来るでしょ。それから交流戦で『やばっ』てなって、7月になったらそれ以上の最上級の(状態)が来る」と予言する。確たる根拠はないそうだが、これまでの経験から自身のピーク予想を導き出したという。

 山田は手先や足先が冷える末端冷え性で、かねて杉村チーフ打撃コーチは「暖かくなれば打ちだすでしょう」と話していた。山田自身も東京で夏日を記録したこの日は試合前から「今日は暖かいやろうから(いける)」と自信を見せていたほどだった。

 主軸の活躍で昨年のリーグ覇者にカード勝ち越しを決めた。山田の予言が確かなら、ヤクルトは脅威となりそうだ。