中日は5日の巨人戦で1点リードの8回に2点を奪われ、2―3で敗れた。これで5試合連続の逆転負け。今季2度目の5連敗で借金は今季ワースト更新の9となり、試合後には森繁和監督(62)とコーチ陣が集まり“緊急会議”を開くなど危機感でいっぱいとなっている。

 チームの足かせとなっているのが開幕から解決しない“セットアッパー不在”の問題だ。この日は先発のバルデスを8回まで引っ張ったが、一死から安打と四球でピンチを広げ、降板。2番手の三ツ間が耐えられず逆転を許してしまった。森監督は「今は(8回に)誰がいってもそうなる雰囲気になっちゃうな。バルデスは球数が少なかったし、あそこ(8回)まで行ければ、っていうのはあったけどそれができなかった。三ツ間は責められない」と振り返った。

 バルデスは7回を投げ終えて105球。確かに続投は可能だったが、その裏の攻撃では一死から7番のゲレーロが中前打で出塁している。本来であれば8番が送り、9番のバルデスに代打で追加点を取りに行くのが定石だろう。それができないのも、8回を任せられる信頼できる絶対的なセットアッパーがいないからだ。

 新セットアッパーの候補には、二軍調整している新外国人の2メートル左腕・アラウホとロンドンがいる。ただ現状で外国人枠は4人いっぱい。指揮官も「それには外国人1人外さないといけないし」と頭を悩ます。友利投手コーチは「在庫ありますか? キャスティングありますか? いるものでやっていくしかない」。中日の苦しい戦いはまだ続きそうだ。