2015年にトリプルスリーを達成したソフトバンクの柳田悠岐外野手(28)が、王貞治球団会長(76)から連日の“熱血指導”を受けた。

 この日は試合前の打撃練習中にグラウンドに姿を現した王会長から、身ぶり手ぶりでアドバイスを送られた。実は前日3日にも試合前練習後に2人きりでミラールームにこもって打撃に関して話し込んでいた。

 柳田は四死球の数が27試合で30と相変わらず厳しいマークに遭っており、4日現在の成績は打率2割7分7厘、4本塁打、13打点。王会長は「まあ、ヒットは出てるんだけどね。彼の本来のバッティングにはまだまだだろうから」と柳田の現状に満足しておらず、個人指導に打って出た。

 内容については「結果が出ないとみんなそうなんだけど、ボールとの距離が取れてない。我々でも調子の悪いときはボールに近づいてしまう。どう距離を取るかは自分の感覚。自分で意識を持ったらどうかということは言ったけどね。大事なのは自分の感覚だから」と説明した。

 現場への配慮も含めて、近年では王会長が表に出てきて指導するのは異例のこと。柳田への期待はかねて大きく、明かした内容以上の重みもありそうだ。球団フロントは「言っておかなければと思い立ったんでしょう。長い将来も見据えたビジョンも含めてのことだと思いますよ」と話した。

 柳田は「内容は会長に聞いてください。頑張ります」。もちろん、打棒爆発で期待に応えるつもりだ。