<巨人1-2阪神(23日)>背番号26が厳しい状況に追い込まれている。内海は初回二死三塁から福留の右前適時打であっさりと先制点を与えると、3回にも福留の犠飛で2点目を献上。敗戦の要因は10安打を放ちながらわずか1得点に終わった味方の拙攻にもあったが、初戦はマイコラス、逆転勝ちした2戦目も田口が初回に福留に先制打を許していた。

 試合後の由伸監督は好機でバントミスした小林にも「点につながる、つながらないは別にして、きっちりやっていかないといけない」と表情を曇らせたが、それ以上に口をとがらせたのは毎度のパターンで敵軍に主導権を渡す形だった。「同じような形で点を取られている。そこが一番の反省かなと思いますけどね。同じような形で点を取られると、こちらのペースにならない。ほとんど同じ形。ホームランかヒットかの違いだけ」とし「内海は何とか試合を作った?」との問いには「そう…ですかね」と言葉を詰まらせ「まあまあかなというところ」と歯切れが悪かった。

 内海は12日の広島戦(東京ドーム)で新井、エルドレッドに2本ずつ計4本塁打を食らって3回6失点KO。この広島戦で好投していれば中6日の間隔で26日の広島戦(マツダ)に再び登板するプランもあったが、登録抹消で消滅した。そして、一軍復帰マウンドとなったこの日も同じ打者に打たれる“悪癖”が顔をのぞかせ、チーム内からは早くも「もうテツ(内海)は広島戦には投げさせられないだろう。投げられるところがどんどんなくなっていく」との声が漏れだしている。

 昨季は4戦3勝、防御率0・98を誇った阪神戦で今季2敗目を喫した内海は「1戦目、2戦目と初回に先制点を取られていたのは知っていたので、もっと注意深くいかなきゃいけなかった」と猛省。粘投はしたが、首脳陣の評価を覆す道のりは険しさを増している。