日本ハム・大谷翔平投手(22)が打者専任でプロ5年目の開幕を迎えた。

 右足首痛のためWBCを欠場した大谷は31日の開幕西武戦(札幌ドーム)に「DH」として出場する見込み。30日の前日練習ではフリー打撃後に外野でダッシュメニュー、壁当てなど軽めの投手練習を行った。最終調整を終えた二刀流は「万全の時と比べれば多少遅れているが、そればかり考えてもしょうがない。今できることに集中したい。投手としても早く戻れるようにやっているので例年と比較したりはしない」と平常心を強調した。

 西武の先発は母校・花巻東の先輩・菊池だ。過去の対戦は1年目の2打席のみで2三振を喫しており「(1年目は)全く打てる感じがしなくて素晴らしい投手と感じた。その時点で負けている。打席での見え方で自分の4年間を実感すると思う」と打倒先輩を誓ったが、仮に3、4月の計25試合を打者専任で行った場合、「DH・大谷」はどんな数字を残すのか。

 本紙評論家の大友進氏は「ケガさえなければ4月終了時点で、おそらく打撃3部門のトップに全て大谷君がいる状況になっているのでは。打率は3割7分、10本塁打、25~30打点が私の予想ライン」と話す。

 大友氏は「オープン戦を見る限り、今年は厳しい内角攻めに備えて上体を前傾気味にホームベースにかぶせて構えている。こうすることによって投手は真っすぐ背筋を伸ばして構えているよりも内角に放りづらくなる」と今年の打撃フォームを解説し、続けて「相手バッテリーのポイントはもちろんどれだけ厳しく内角を攻められるか。大谷君は『右の壁』を崩されるのを最も嫌う打者。開幕カードの西武バッテリーが厳しくインローを攻めて(足首痛の)右足を動かして壁を崩せないと、すぐに大谷ペースになっていく」と予測した。