中日・森繁和監督(62)が27日の「セ・リーグファンミーティング 2017」で開幕カードの対戦相手である巨人・高橋由伸監督(41)に先制攻撃を仕掛けた。

 6監督による開幕投手発表でのことだ。他球団の指揮官と同様に森監督は「大野です」で開幕投手を明かした。ところが由伸監督だけは「すいません。決まってません」と発表を避けた。開幕投手の筆頭候補だった菅野のWBCでの疲労を考慮してのことだが、するとすかさず森監督は「巨人が決まっていないのならうちも変えます」と応戦。さらに「情報によりますと(開幕は)菅野で来るかなと。でもWBCであれだけのボールを投げていたら私なら外します。ゆっくり次のカードに回します」と由伸監督にまさかの“ローテーション指南”だ。日本代表のエースでもある菅野が開幕カードに投げないとなれば中日にとっては願ったりかなったり。そんな意図のある“森発言”に会場は大盛り上がりとなった。

 もっとも、イベント終了後の森監督は開幕投手について「大野には(開幕を)伝えてあるし、そこに向けて調整している。巨人は誰が来るか分からないが、いまさら菅野が来ないからって変えられない」「そんなこと(菅野が開幕に来ない)を言っても2戦目か3戦目には来る」と壇上での発言はリップサービスと言わんばかりだった。ただその一方で「大野じゃないかもしれん。(ファンミーティングでの開幕投手発表は)決まりごとじゃないしな」と不気味な発言も…。

 その後、開幕前恒例の「燦燦(さんさん)会」に出席した由伸監督は開幕投手を「キャンプ、オープン戦と安定した投球をしてくれたマイコラスに託します」と明言。内定していた菅野について「WBCでの負担が非常に大きかったのではないかと」と説明した。菅野は開幕4戦目となる4月4日のDeNA戦(横浜)に回る。森監督の“助言”が影響したのか…。歴史を彩ってきた遺恨戦が始まった。