WBCに参加していた中日・平田良介外野手(29)と岡田俊哉投手(25)が24日、ナゴヤドームでのチーム練習に合流した。WBCではともに出場機会はほとんどなかったが「日の丸を背負ったのは人生の宝物。財産になると思う」(平田)、「いい経験になった。これを無駄にしないようにしたい」(岡田)。侍ジャパンのメンバーとして過ごした約1か月は貴重な時間となったようだ。
もっとも、プラスばかりではない。岡田にはWBCによる後遺症が早くも出ている。この日、岡田の練習を見守った友利投手コーチは「キャッチボールをしていてもフォームが崩れていた。サイドスローでも明らかにずれている」と明かした。その原因について「指先の神経が繊細な子だから。感覚の問題じゃないかな」という。
岡田は昨オフから練習ではWBC球を使ってきた。微妙な感触の違いを自分のものにするため、知らず知らずのうちに投球フォームがずれていってしまったのだろう。開幕までの残り2試合のオープン戦とファームの試合で修正する考えだが、果たして開幕までに間に合うかどうか。
フォームだけでなく肉体的にもボロボロ。この日、グラウンドに現れたその姿は明らかにやせ細っていた。慣れない環境での気疲れとWBC期間中の体調不良で体重が3キロも減ったという。もともとが公式体重65キロとプロ野球選手としては細く太りにくい体質の岡田。ベスト体重に戻すのも至難の業だろう。
フォームと体重。岡田は2つの難題を抱えて開幕を目指すことになる。