さすがは「高校ビッグ4」と称されただけのことはある。キャンプ二軍スタートの広島のドラフト2位ルーキー・高橋昂也(18=花咲徳栄高)ら高卒新人4選手が12日、一軍の練習に参加した。今回は“1日体験”ながら、ブルペンでは自慢の直球にスライダーや速度の違う2種類のカーブ、ツーシーム、フォークを交えて64球を投げ「自分の持っている力を出し切ろうと思って投げた。いい経験になった」と笑顔を見せた。

 キャンプインから二軍首脳陣が揃って絶賛し、この日受けた正捕手の石原も「いい回転で、スピンの利いたボールを投げていた。これからが楽しみ」と高評価。ブルペンで投球を見守ったキャンプ視察中の松田オーナーは「緒方監督が後ろにいて受けるのが石原という中で、あれだけ投げられるのだから度胸がある。投げ終わった後に(石原と)グータッチまでしていた」と興奮を隠し切れない様子だった。

 アピールするばかりでなく吸収するものもあった。高橋昂はブルペンで見た昨年の最多勝右腕・野村の投球に「テンポが良くてコントロールもいい。これぐらいの制球力とキレがないと一軍では通用しないということを感じた」と言う。

 チーム内では「早ければ夏場にでも一軍に上がってくるんじゃないか」との声も上がっている。甲子園の大舞台も踏んでいる期待の星には、いいデモンストレーションになったようだ。