ソフトバンク・松坂大輔投手(36)が4日、2日連続でブルペンに入り、フリー打撃に登板した前日の161球に続き135球を投げ、状態の良さをアピールした。

 投球フォームは理想とする下半身主導に近づき、フィニッシュ時の軸足の運びは自然とステップした左足を追い越し一塁側へと踏み出す、西武1年目の形になりつつある。「(中指の)マメさえなければいつまでも投げられる感じ。投げ込むのも苦じゃない。(下半身が)自然とそう動いているのは悪くないですね」

 この投球をブルペン後方で見守っていたのが、侍ジャパン・権藤博投手コーチ(78)だ。おもむろに松坂に近づくと「キューバ戦、真っ先にお前を考えていたんだよ」。WBC1次ラウンド初戦のキューバ戦(3月7日)に先発する可能性が高かった日本ハム・大谷翔平投手(22)が離脱したため、ジョーク交じりに打診したわけだが、すぐさま「何でもいいから、ボクいきますよ」と力強い返答がきたという。

 侍ジャパンの元エースは第1回大会の決勝(4回1失点)、第2回大会2次ラウンド1組初戦(6回無失点)で、いずれもキューバを下すキラーぶりを発揮している。大谷の代役はその後、ソフトバンク・武田翔太と発表されたが、今の松坂はそんな冗談が言えるぐらい状態が上がっているようだ。