ソフトバンクの松坂大輔投手(36)が27日、福岡・筑後市のファーム施設で汗を流した。今年初めて公の場に姿を現したが、周囲の目を引いたのは格段にシャープになった姿だった。

 その“変身”ぶりは一目瞭然。周囲も口々に「やせた」「スッキリした」と声を揃えた。昨年、リハビリ組での調整を見てきた斉藤リハビリ担当コーチは「(昨季までと)全く違う。見た目がだいぶ絞れている。(詳しい数字は)分からないけど、10キロ近く落ちてるんじゃない?」と話した。

 松坂は3年12億円(推定)で日本球界に復帰したものの、1年目の夏場に右肩の手術を受けるなど、過去2年での一軍マウンドは1試合のみ。その登板も1回5失点の大炎上だった。インターネット上を中心に、そのポッチャリ体形にもダメ出しをされていた。

 この日の松坂はスリム化について多くを語らず「何もしてないですよ。ちょっと精神的なもので」とジョークを飛ばして球場を後にした。少なくとも、今季の復活にかける思いが表れた“新型ボディー”であることは間違いないだろう。

 体の状態の良さも明らかだ。この日はブルペンでおよそ80球を投げた。球を受けた加藤ブルペン捕手は「腕が去年より強く振れている印象。投げっぷりがいい。よほど肩ヒジの状態もいいんじゃないでしょうか」と話す。

 プエルトリコのウインターリーグで実戦登板しており調整はバッチリ。気合も十分だ。「電話で話しましたが(キャンプの)初日から実戦行けますよ、と言っていた」(倉野投手統括コーチ)

 ソフトバンクの投手陣を考えれば、先発ローテへの定着は簡単ではないが、平成の怪物が完全復活へ燃えている。