【WBC】小久保監督を悩ます「ラスト侍」

2017年01月26日 16時30分

代表メンバーを発表した小久保監督だが…

 侍ジャパンにいきなりの誤算だ。3月開幕の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する日本代表は24日に1枠を残してメンバーを発表したばかりだが、ラスト1人の有力候補だったソフトバンク・今宮健太内野手(25)が右ヒジの手術明けであることから辞退していたことが25日、分かった。また、日本ハムから巨人にFA移籍したばかりの陽岱鋼外野手(30)も新天地で開幕を万全の状態で迎えるため、台湾代表入りを断念した。

 

 直前になって辞退者が出たことが発端だった。24日に発表された侍ジャパンのメンバーは27人。昨秋の強化試合にも選ばれていた日本ハム・中島がコンディション不良の影響か名前がなかった。

 

 必要なのは正遊撃手として目される巨人・坂本のバックアップを任せられる内野手だ。真っ先に有力候補として挙がったのは今宮だった。小久保ジャパンでは昨秋の強化試合を除いて招集されており、定評のある守備はもとより、国際試合の経験もあるからだ。

 

 しかし、今宮は昨年10月に右ヒジの手術を受けていて、現在のところ経過は良好ながら、決して100%ではなく無理をさせられる状況ではない。ソフトバンクの球団幹部は「2月のキャンプで調整していく中で(右ヒジの)状態が上がらず『やっぱり辞退させてください』となっても迷惑がかかる」との理由から、25日までに断りを入れたことを明かした。

 

 こうなると注目されるのは、残り1枠に誰が指名されるかだ。近日中に発表される見込みだが、調整がそう簡単にはいかない可能性もある。これまで小久保ジャパンに選ばれてこなかった広島・田中広輔(27)、ロッテ・鈴木大地(27)らが有力候補になると見られるが、状況を見る限り本番ではベンチ要員となることが濃厚だ。

 

 もちろん、日本代表が栄誉であることは間違いないし、有事の際のバックアップは欠かせないポジション。ただ、実戦感覚の問題も大きい。レギュラーシーズンに向けて最終調整の場となるオープン戦の時期に実戦の打席数が極端に少なくなることは、シーズンにも大きく影響を与えることになるからだ。

 

 2009年の第2回大会では川崎宗則(当時ソフトバンク)がスーパーサブの立場ながら7打数3安打1打点で連覇に貢献したが、13年の前回大会で内野の控えだったソフトバンクの本多雄一はわずか2打席に立っただけ。開幕直後の3、4月に打率1割9分1厘と低迷した。球界でも「完全な控えとなり、この時期に試合で生きたボールを見られないのは痛い」との見解は一般的で、送り出す側にとってもデメリットになりかねない。小久保裕紀監督(45)の選択、そして28人目となる最後の1人に注目が集まる。