台湾代表入り断念の陽岱鋼を守れ 巨人の深謀遠慮

2017年01月26日 16時30分

台湾代表入りを辞退した陽岱鋼

 巨人が苦渋の決断だ。WBC台湾代表入りを要請されていた陽岱鋼について、球団が25日までに台湾側へ正式に断りを入れた。

 

 台湾の現地メディアは前日、陽岱鋼が28人の最終メンバーに選ばれたと報じていたが、この日、ジャイアンツ球場に姿を見せた本人は、代表選出の一報を「今日、聞きました」と語り「まだ球団と相談しているところ」と慎重な構えを見せていた。

 

 前回大会での活躍で台湾のスターとなった陽岱鋼に、母国では今回も出場への期待が高まっていた。ただ、昨夏痛めた右肋骨の状態がまだ万全ではない上、今季は重圧がかかるFA移籍初年度。「1年目でチームに慣れるのに時間がかかるし、まずはケガをしない体をつくりたい。自分の練習もたくさんある」とシーズンに集中したい考えも示唆していた。

 

 巨人は代表メンバー入りが確実視されていた陽岱鋼と早い段階から話し合いを重ねてきた。球団側としても、コンディション万全でシーズンに臨んでほしいとの思惑があり、最終的に陽岱鋼へ辞退を要請。両者納得の上で球団が台湾側へ派遣は困難との意思を伝えた。

 

 台湾の国民性は熱狂的で知られる。仮に陽岱鋼自身が辞退を申し出ていれば、母国のファンから激しい反感を買ってしまう可能性が考えられた。巨人としても陽岱鋼の加入でせっかく台湾での関心が高まっているところだけに、なるべく刺激したくないとの思いがあった。

 

 それでも陽岱鋼個人をバッシングにさらすことは得策ではない。今回は球団が泥をかぶる格好で決着したが、台湾の反応は果たして――。