【WBC】伊原春樹氏「侍メンバーは物足りない!頼れる先発は大谷と菅野だけ」

2017年01月26日 11時00分

菊池(左)と山田

 3月7日開幕の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を戦う侍ジャパンの27人が24日、発表された。新たに8人が追加され、小久保裕紀監督(45)は大谷翔平投手(22=日本ハム)らの起用法にまで言及。激戦の二塁は名手・菊池涼介内野手(26=広島)ではなく、山田哲人内野手(24=ヤクルト)の固定を明言したが、果たしてこれでいいのか。本紙専属評論家の伊原春樹氏が“小久保采配”をジャッジした。

【伊原春樹・鬼の手帳】WBCの代表メンバーが発表されたが、私に言わせれば「日本代表としてかなり物足りない」というのが率直な感想だ。

 故障やリハビリの都合で辞退した選手もいるのはわかる。だが、それにしてもこれが今の日本球界を代表するメンバーなのか。当の選手には厳しい言い方になってしまうが、投手なら増井、宮西、岡田、秋吉、平野あたりは球の威力、制球力などに不安がある。昨秋の強化試合で結果を残したといっても勢いだけでは通用しないし、WBCのような大舞台はコントロールがしっかりしている投手でないと、起用がばくちになってしまう。

 もし、NPBに「12球団から選ばなければいけない」という思惑があったとしたら、それは大間違い。「将来を見据えて若い選手を」というのも大間違いで、世界一を取りにいくのなら現時点でベストの布陣を敷かねばならない。なのに頼れる先発投手は大谷と菅野の2人だけ。本来なら和田(ソフトバンク)のような投手がメンバーにいてほしかったというのが正直なところだ。

 野手に目を移せば、小久保監督は二塁を菊池ではなく、山田にやらせると話したそうだが、菊池はやはり二塁で使うべきだ。あの守備力を生かさない手はなく、山田をどうしても使いたいなら、一塁で使えばいい。強化試合で山田を三塁で使って失敗したことが頭にあるのだろうが、スローイングに難のある山田は三塁ではなく、一塁のほうが向いている。一塁の中田は左翼に回し、プレミア12で飛球を落球した左翼の筒香はDHで。このままでは菊池は腐ってしまう。指揮官の手腕が問われる。

 小久保監督に求めたいのは、とにかく「しっかりとした野球」をやらせること。とりわけ短期決戦にはバント、機動力が不可欠だ。ただでさえ監督としての経験も不足し、選手のこともよく知らない。そんな監督がチームをまとめ上げるには、奇をてらうのではなく、送るところは送る、足のある選手は走らせる。相手の戦力を見ながら臨機応変な戦い方をすることが大切だ。

 初戦のキューバに先制点を奪われたら、どう動くのか。第2戦のオーストラリア戦で、1点リードした最終回のマウンドに誰を上げるのか。そこでバタバタと慌てていたら、3位に甘んじたプレミア12と同じことになる。中田や筒香にもバントはあるぞと事前に言い含め、しっかり合宿で準備させる。勝負を決める最後のマウンドは大谷と決めて、今から大谷に思いを伝えていく…。経験が足りない小久保監督のやるべきことは、山ほどある。ヘッド格の奈良原の働きも重要で、青学大の後輩でもある小久保監督に、言うべきことはしっかり言わなければならない。

 原監督がダルビッシュやイチローらの操縦に気を配りながら世界一になった第2回WBCと比較すると、まとめ上げやすいチームと言えるかもしれないが…。どうやりくりするのか、小久保監督の采配を楽しみにしている。

(本紙専属評論家)