越年マエケン「18」の宿命か?

2012年12月20日 10時52分

2億円の提示を保留して渋い表情の前田健

「18」の宿命? 広島・前田健が19日、マツダスタジアムで契約更改交渉に臨んだが、プロ入り後初の保留となった。今季は自身初となるノーヒットノーランを含む14勝、さらにリーグトップの防御率1・56をマークしたエースに対し、球団は5000万円増の年俸2億円を提示したが「一人になって冷静に考えたい」とサインせず。越年しての仕切り直しが決まった。

 異例ともいえる約2時間の交渉でも結論には至らなかった。会見場に現れたエースは「一番の評価はしていただいていると思う。ただ話をした中で、自分が納得できるかできないか迷っていて、そこで勢いでいくか、冷静に考えるかで迷った。不満の気持ちが強かったわけではないので、もう一度冷静に考えたい」と自身初保留の理由を説明した。

 焦点は査定方法だった。前田健は「球団の査定ポイントと、選手が思っているポイントに差があったように思う。そこが大事になってくる」と話したが、9回までを投げ切った試合数の評価について納得できない部分があった様子。9回まで投げ切ったのは一昨年の8度に対して、今年は3度(8回まで投げた敵地での敗戦完投は含まず)。この回数は球団の査定では評価アップの対象となるが、チーム事情に左右される部分が大きい。それだけに「もちろん(9回まで投げることが)できれば一番いいが、チームのために中5日、中4日で回るとなかなか完投はできない」と配慮を求めた。

 ただ、これまでは言われた金額にすぐにサインをしていただけに「詳しく査定のポイントを知らなかったし、そういうものを教えてもらった」と“収穫”もあったという。鈴木球団本部長は「査定の中身も全部出して教えた。歩み寄っていければ」と今後も粘り強く交渉をする構え。今後は出来高を付けることで溝を埋める可能性もある。

 新婚旅行の予定があるため次回交渉は年明けになることが決定。越年での更改交渉は2006年オフの佐々岡真司氏(現評論家)以来となるが「そういうところも受け継いだのかな」と背番号「18」の宿命に苦笑いを浮かべた。

 侍ジャパンの代表候補でもあるマエケンは「まずはWBCに向かって頑張りたいなと思っている」と意気込みを口にしたが、すっきりとキャンプに臨むためにも納得しての決着を目指す。(金額は推定)