広島の新入団6選手が8日、広島・廿日市市の大野練習場で合同自主トレを開始。西武1位・今井(作新学院)、ヤクルト1位・寺島(履正社)らと“高校BIG4”と呼ばれ、ドラフト2位で入団した高橋昂也投手(18=花咲徳栄)もプロの第一歩を踏み出した。

 ランニングやキャッチボール、マシントレをこなした新人左腕は「初日だったのでキツく感じた」と初々しく振り返った。

 昨季、25年ぶりの優勝を果たした広島にとってドラフト前、2位指名候補は懸案事項。全体的に不作という読みに加え、ウエーバー制で最後の指名のため「24人目までいい選手は残っていないのでは」(球団関係者)と心配していた。

 ところが好素材の獲得に成功。あるスカウトは「ラッキーだ」と頬を緩め「球持ちがよく、軽く投げてもボールが伸びてくる。巨人の杉内に似たタイプ。即戦力に近い」と絶賛する。

 ではなぜ2位まで高橋が残っていたのか?

「夏の甲子園が全然だったので他球団は引いたのではないか。本人は『甲子園のマウンドが合わなかった』『試合前に投げ込みすぎて疲れがあった』と語っていた。埼玉大会など他の試合はバッチリだったし、うちとしては評価は下がってない」(同スカウト)

 昨夏は埼玉大会は無失点も、甲子園では登板した3試合とも失点とパッとせず。そのため実力以上に“印象点”だけ下がったというわけ。

 高橋は全員1位入団の他の“BIG4”について「それはないものとしてやっていく」とキッパリ。「一日も早く貢献できるように頑張りたい」とプロでの巻き返しを誓っていた。