【担当記者が独断で選ぶプロ野球大将2016】無言の大将=中日・落合博満GM

 老兵は死なず、ただ消え去るのみ、ということなのか。中日は20日の球団取締役会で、元監督でもある落合GMの来年1月限りでの退団を決めた。2013年10月に球団初のGMに就任したが、3年連続Bクラスと低迷。今年8月途中に谷繁監督が事実上解任され、森ヘッドコーチ(現監督)が監督代行を務めたものの、19年ぶりの最下位に転落した。

 編成上のトップである落合GMが一切説明もしない姿勢に、反落合派がナゴヤドームで「落合追放!」などのボードを掲げる騒動も起きた。それでも報道陣には素っ気ない対応を貫いた。「おはようございます」とのあいさつには消え入りそうな声や口パクで返答したり、初対面の者からの名刺は受け取るが、それ以外の問いかけには一切口を閉ざす徹底ぶり。今オフはGM就任後初めてトライアウトや球団のOB会を欠席するなど“雲隠れ”するケースも目立ったが、無言を貫いても常に話題の中心にいる存在感の大きさは現役時代から変わらない。