【担当記者が独断で選ぶプロ野球大将2016】神ってる大将=広島・緒方孝市監督

 メディアに対して多くを語らないタイプの指揮官が発したひと言は、あれよあれよという間に浸透し、気がつけば流行語大賞の年間大賞にまでなった。「神ってる」。今年の交流戦で売り出し中の鈴木がサヨナラ弾2本を含む3試合連続決勝本塁打を放ったことへの称賛の言葉だった。

 振り返ればチーム全体が神っていた。ベテランの新井は通算2000安打と300本塁打をマークし、今季限りで引退した黒田も日米通算200勝をクリア。次から次へと明るい話題をファンに提供し、シーズン中に購入した愛犬を「優勝」と命名する指揮官の執念とも相まって、25年ぶりのリーグ制覇へと一気に駆け抜けた。もちろん来季の目標は1984年以来となる日本一だ。