広島の菊池涼介内野手(26)が19日、広島市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、6000万円増の年俸1億4500万円でサイン。今季年俸6億円だった黒田博樹氏(41)が引退したこともあり、チームの日本選手最高年俸となった。

 記者会見でも満足そうな表情だった。「チームで一番の評価をしてもらったので納得しました」。今季は141試合に出場し、リーグ最多の181安打と自己最多の13本塁打をマーク。何度となくチームの窮地を救った守備でもわずか4失策、守備率9割9分5厘という堅実ぶりで、攻守にわたって25年ぶりのリーグ制覇に貢献した。

 鈴木球団本部長によれば、プラスポイントのトップは丸佳浩外野手(27)だったという。しかし、マイナスポイントの少なさから500万円の“僅差”で菊池がトップに立った。守備だけでも「例えるなら100打点ぐらいの(査定の)点数だった」(鈴木本部長)という。

 両ヒザの痛みを抱えながらプレーした昨季は、打率が前年の3割2分5厘から2割5分4厘に急落。売りの守備でも「追いつける打球に追いつけなかった」と苦しいシーズンを送った。交渉の席では球団幹部と金額の話よりもV旅行談議に花が咲いたという菊池は「これまで2年連続で好成績を残したことがない。信頼してもらえるように働きたい。来年も(優勝して)みんなでハワイ旅行に行きたい」と決意を新たにしていた。

(金額は推定)