吉見のWBC出場を中日が徹底監視

2012年12月17日 16時00分

 中日が吉見一起投手(28)への「監視部隊」を結成する。トレーニングコーチや投手コーチ、トレーナーなどで構成し、来年1月の合同自主トレ、2月の沖縄春季キャンプでの吉見に異変がないかを綿密にチェック。たとえば肘を気にするそぶりなど「ちょっとでも様子がおかしいところがあれば報告するように頼んでいる」(球団幹部)という。

 

 ここまでするのはWBCへの強行出場を食いとめるためだ。吉見は9月中旬に右肘骨棘(こっきょく)骨折で離脱。そのまま登板することなくシーズンを終えた。既に右肘は完治したとはいえ、やはり故障明け。本来であればWBCよりも来季に向けて体調を整えるのがベストと誰もが考えるところだろう。しかし、吉見は侍ジャパンの山本監督からの誘いを二つ返事でOKし「しっかり調整して自分の持ち味を出して最終候補まで残りたい」と出場する気満々。この状況を球団サイドは心配している。

 

 球団幹部がこう話す。「普通なら辞退したっておかしくない。もしかしたら吉見は落合前監督のトラウマから変な責任感を感じているんじゃないか」。そのトラウマとは2009年に行われた前回のWBC。シーズンに重きを置いた落合前監督は中日選手を1人も出場させず、その非協力的な行動がプロ野球関係者やファンに大きく非難された。今回の吉見は実績、実力から見てもWBC出場が当然。中日が以前のような批判をされないように無理して出場しようとしているのではないか、とみているのだ。

 

 大切なエースを体調不安でWBCに出場させるわけにはいかない。「本人にも自分1人で決めるなと言ってあるし、こちらから(体調を見て出場は)駄目だということもある」(球団幹部)。すべては「監視部隊」の報告次第だ。